2013年6月17日月曜日

ウユニ→ラ パス



2013617日 ウユニ→ラ パス


見渡す限りの白の世界。まぶしすぎてとてもサングラス無しでは見ていられない。この旅の中で旅人から幾度と話を聞き、SNSなどで数え切れないほど写真を見てきたボリビアのウユニ塩湖に立っている。あまりの人気ぶりに天邪鬼の僕は「行かなくてもいい」と公言していたにも関わらず。ウユニ塩湖はアンデス山脈が隆起した際に、海底が海面ごと持ち上げられて取り残された場所だ。海水はやがて干上がり水分中の塩分が固まって真っ白の大地を作り出している。塩湖の中央にあるインカワシ島は珊瑚の化石で出来ておりここがかつて海底だったことを実感できる。確かにここに来なければ見ることのできない世界だった。

アタカマからウユニ塩湖まではツアーに参加したのだが、雪による国境の閉鎖などでやたらと時間がかかった。しかし、道中の風景はとても興味深いもので、標高4000mに広がる高原には複雑な形をした奇岩やフラミンゴが集う湖などが沢山あった。国境を超えた瞬間に人々の顔はヨーロッパ系からインディヘナに変わり、家々もコンクリートから日干しレンガに変わる。あまりに急な変化だったので体も気持ちもすぐにこの土地には慣れなかった。まるでネパールやインドのヒマラヤの村々に帰ってきたようだ。高地に住む人々の生活には共通した部分も多く、人々の厳しさと穏やかさを併せ持った表情もよく似ている。
旅が長くなり比較対象が増えれば増えるほど、新しい土地でも「まるでどこどこのようだ」という感想が増えてくる。世界は広くまだ見ぬところは山のようにあるが、地形や気候などが似ていれば共通している部分も多い。

ウユニからは寒いバスに一晩揺られ、ボリビアの事実上の首都ラ パス移動してきた。ラ パスは見ごたえのある街である。高い山々に囲まれ、すり鉢状になっている土地に、まるで寄生しているようにびっしりと家々がくっついている。街は坂だらけで、標高3650mもあるため息がすぐ切れてしまう。サッカーのボリビア代表がホームに強いのも納得である。この街に来るまでに見かけたボリビアの人々はほとんどがインディヘナだったが、行政機関が集まるここラパスにはヨーロッパ系の人々との混血の人も見かけるようになる。バーガーキングなどの大手ファストフード店もあり、車の量もかなり多い。排気ガスが多いせいか、喉をやられてしまった。これもインド・ネパール以来である。この街に滞在した2日間はかねてから噂に聞いていた、日本食料理屋や泥棒市、おばプロ(おばちゃんたちのプロレス)などを楽しんだ。久々に物価の安い国に来たのでもっと買い物をしたり美味しいものを食べたりすればいいのだが、時間の問題で移動することにした。


ここのところ移動の毎日である。また、ボリビアやペルーではツーリストが集まる街というかルートが決まってしまっている。そういう僕もそのコースを進んで行くのだが、どこか面白みにかけるのである。いや、全ては気の持ちようだ。と自分に言い聞かせ、いざペルーのマチュピチュに向けて移動をはじめる。

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