京都(どちらかというと左京区)に暮らしていると、いつも目にするものがある。
それは比叡山と鴨川である。私は毎朝出勤時に比叡山を見上げる。
「今日は雲がかかっているな」「緑が濃くなってきたな」「雪化粧をしているな」
などと思いながら、その日一日がんばろうという気持ちになる。
同じように鴨川を見るとき、心が落ち着くのがわかる。
この二つは私にとって絶対的な存在である。
日々変化はしているが必ずそこにある。絶対的な自然。
生まれ育った岐阜ならば長良川。母の実家滋賀ならば琵琶湖だろう。
その土地の人は、山、川、湖、海などの話をする際、母親の前の子供の様になる。
優しさも恐ろしさも兼ね備えたそれは心の拠り所、土地の象徴になっているから
ではないか。まさに母親そのもの。
大阪、名古屋、東京(中心地)などに行くと心がやたら忙しなくなってしまうのは、
この絶対的な存在がすぐに見当たらないからではないか。
人が作ったものに囲まれている。安定と言われているあまりに不安定なものたち。
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