2011年6月17日金曜日

作る場所


梅雨の長袖だと暑く、半袖だと少し寒い毎日

先日京都の宇治にある先生の工房にお邪魔した。
お父様の代から使用されている工房で、山の中にポツリと立っている。庭には梅などの木が生え、筍もいたるところから顔を出していた。きれいに整頓された工房からは、1mm単位まで神経を注ぎ作品を制作する先生の姿が想像できた。
その後、日頃からお世話になっている先輩の工房に遊びに行く。こちらは古い陶器店の跡で廃墟好きの人にはたまらない空間である。現在も自分で改装されている最中で、掃除から始まりすべてを自分の理想に作り替える作業はものづくりをしている人間にとってはたまらないものがある。先輩はこの工房を“大きなおもちゃ”だとおっしゃっていた。今後の改装計画を話すその顔はまさにおもちゃを前にした子供の様である。

どちらの工房でもその人が匂う。場所は人を記録する。
そういった痕跡からその場所で営まれた生活や主の性格を想像するのが楽しい。
自分もそんな“おもちゃ”をいつか持つのだろうか?

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